さかもと未明さんの闘病記

 自分がベーチェット病という病気を発症して、しばらくしてから、やっと「自分は病気になったのだ」と認めるようになり、その頃から、いろいろな方の闘病記を読むようになりました。特に膠原病を持病とする方の闘病記はあまりないので、見つけるとすぐに取り寄せるか買いに行くかして、手にしていました。今回、新聞に紹介されていた、さかもと未明さんの本は、9月に発売されたばかりのもの。

神様は、いじわる (文春新書) Book 神様は、いじわる (文春新書)

著者:さかもと 未明
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 私、実は、この本のことを新聞で知るまで、さかもと未明さんのお名前は何となく知っていましたが、彼女がどんな職業の方なのか、全く知りませんでした。ただ新聞の本の紹介欄に、未明さんが、膠原病の全身性エリテマトーデスであることを知り、すぐに購入しようと決め、外出した際に、本屋さんで見つけて購入しました。

 私は膠原病の中のベーチェット病、未明さんは、エリテマトーデスと、病気は違いますが、大きなくくりの中では同じ膠原病ではあります。手にしたその日の夜からすぐに読み始めました。

 夜に布団の中で本を読んで、心を落ち着かせて眠る、という風に毎日していますので、この本も毎晩読んでいましたが、未明さんの今までの人生が書かれていて、ある部分ではショックを受けてしまったり、ある部分では共感できて涙が出てきたりと、結構感情的になるところがありまして、読み始めて半分くらいから昼間に読むようにしました。そのくらい心に響く内容でした。闘病記としてでなく、未明さんのファンの方が読むと、また違った感想かもしれません。私の場合は、膠原病を患っている、という視点から読んでいますので、かなり自分自身も、人生を見直そう、と思わせてくれるような文章がたくさん書かれていました。考え方が少し変った気がします。もっと自分をさらけ出して生きていきたい、なんて思うようにもなりました。本当は何がしたいのか、誰といたいのか、この先どのようにしていきたいのか。この本を読んで、そういうことをまた新たに、考えさせられるキッカケになった気がします。闘病記というのは、その方の心が特に入り込んでいる気がしまして、本当に感情移入しやすいのですが、その分、読んで良かったと思うことも多いです。この本に出会えてよかったと、感じました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

読書の秋?

 私にとっては、食欲の秋かもしれません・・・が、とりあえず、読書はしています。寝る前に必ずと言っていいほど、ベッドの中で15分から30分、長いと1時間くらいは本を読みます。

 私は常に、3冊くらいの本をその時の気分に応じて読んでいます。最近、それが全て読み終わってしまったので、「あらあ、困ったわ。」と、本棚の中でまだ読んでいない文庫本を取り出してきて読んでいますが(ちなみに、夏樹静子さんの短編集です)、それも読み終わりそうなので、文庫本を今さっき、インターネットで注文したところです。

 その読み終わった3冊(正確には、この夏頃からはまっていた宮部みゆきさんの時代小説を5冊読んだので、それも入れると?)は、まずは本屋大賞というのを今年受賞した話題の「告白」というミステリー。私は実は、ミステリーやサスペンスは苦手なのですが、作者の湊かなえさんが、広島県の因島出身ということを知りまして、広島に住んでいる者としては読んでおこう!なんて思いまして購入。単行本で厚めですが、いやあ~読み始めると、怖くって。私は心理的に怖いのも、殺人的なものも苦手ですが、この作品は心理的に怖かったです。でもやはり、本屋大賞というだけあって、私のようにミステリーが苦手なタイプでも、引き付けられて読みきってしまいました。さすがに、私にとっては寝る前には読むジャンルではなかったので、昼間の一人の時間に何日間かかけて、読み終えました。

 それから先程書いたように、宮部みゆきさんの時代小説を、義母から5冊借りていましたので、それを寝る前用に読んでいました。私は宮部みゆきさんの作品は「クロスファイア」か、「火車」を読んで、やはりちょっとサスペンスと言うか、苦手だな、と感じたのでそれ以来読んだことがありませんでした。義母から、「宮部さんの時代小説。中々良いわよ」と言われて貸してもらった本が、とても良かったconfident。ほっこりと心が温かくなるタイプの時代小説。「ぼんくら」上下巻、「かまいたち」、「あかんべえ」上下巻と、どれも私はお勧めです(今さらですが・・・宮部さんのファンの方は多いですから、今さら私が言うのも・・・すみません)。そうそう、時代小説は大好きで、宇江佐真理さんの、髪結い伊佐次シリーズの文庫本最新刊「雨をみたか」も読みましたね。これもとても良かった。

 さて、もう一冊は、「それでもなお、人を愛しなさい」という、逆説の10カ条という有名な文言を書いた方の本。

それでもなお、人を愛しなさい それでもなお、人を愛しなさい

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

これも、昼間時間をかけて読むことが多かったですね。遠い昔、まだ子供だった頃、何となく感じていたけど、大人になって自分が忘れていたことや、また「そういうことか」と目からうろこが落ちるような逆説と言われる文章、本当に心に響く10カ条。昔の自分なら、すぐにでも行動してみたいと思うかもしれないけど、今の自分ならどうだろうと、深く感じました。また出来るかどうかも分からないと、正直思いました。あのマザー・テレサさんの言葉として有名な10カ条の言葉は、実はこの方の書いたものだったそうです。

 いろいろと読むジャンルが違うので、その時の気分に応じて読みますから、時間もかかります。うちの旦那は好きなジャンルが決まっている人なので、私が読んでいる本は良く分からないみたい。でも「告白」は読んでみて、「怖いね怖いね」を連発してました。さて、明後日あたり届くはずの新しい本は、どんな内容か。今から楽しみhappy01

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

「天地人」を読みました

 今年の大河ドラマの原作、「天地人」をやっと読み終わりました。文庫本が出ていなくて、新装版というのでしょうか、ハードっぽい大きさの上中下巻の3冊。下巻の最後、あと20ページくらいまで昨夜読みまして、本当は今日、天気が良かったら買い物に行こうと思っていましたら、今朝は寒くて、天気はまあまあですが、勝手に「車は地面が凍ってるかもしれないから、今日はやめよう」と決めて、コタツの中で午前中から残りのページを読んでしまったのでした。

 3冊もあったのに、主人公・直江兼続の半生を描くには、何だか短いような気がしました。しかも戦国時代で、上杉家に仕えた直江兼続中心のストーリーでも、その時代の状況を交えながらの物語でしたので、物足りないのです。もう少し、「あの人とはどうなったの?」とか「あの人のその後は?」みたいな部分が結構ありました。でも一応、兼続の物語だから、これで良いのかしら、とも思いますが。

 兜に「愛」の文字が掲げられてることで有名な主人公ですが、その「愛」の意味は、ぜひ原作を読むか、テレビのドラマを見てください。戦国時代に、兼続の意味での「愛」を掲げて戦うのは、勇気がいることだったのではないかと思います。私もいくつか戦国時代小説を読みましたが(ちょっと勉強もしましたが)、直江兼続のような武将は、記憶にありません。あの上杉謙信率いる「義」を重んじた、勇猛な上杉家が、なぜ最終的に徳川家についたのか。小説ですが、もしかしてそうだったのかもしれないな、なんて思ったりもします。(多分、そうだったのでしょう)

 それにしても、大河ドラマで主人公を演じている、妻夫木君は、中々きれいな顔立ちをしていて、好青年の印象。トーク番組などで最近よく見まして、今まではあまり気にしたことがなかったのですが、ちょっと気になる存在になりました。(←私が気にしたって仕方ないですが)さらに、幼少期の兼続(与六)を演じた子役の子供が可愛い!!泣いちゃうシーンが結構あったのですが、もう可愛くて可愛くて。子役の子は上手ですね。見ているこちらがもらい泣きするくらい上手です。さて、原作本は読んでしまいましたので、これからはドラマの方がどのようになっていくのか(多少、原作と違う部分がありますので)、楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

腰痛の闘病記

  自分の体調が悪い時は、ひたすらベッドに横になって、寝たり起きたりを繰り返しながら、良くなるのを待つしかないのだけれど、少し良くなって、日常生活が出来るようにまで回復しながらも、まだどこかが何となく痛かったり、だるかったり、調子が何となく良くない状態が続くと、気分が落ち込んできます。そうすると今度は「うつ」なんじゃないかとか、でもやっぱりどこか悪化しているのではないか、とか一人で悩んで眠れなかったり、眠れないのがおかしい、とか思ったり、堂々巡りの考えから脱出したくて、「闘病記」の本を探すことがあります。私と同じ病気(ベーチェット病)の方の闘病記はないと思うので、他の病気でも、闘病を経験された方の本を読んで、自分にとって、何か立ち直るヒントになることが欲しくて、探すのです。8月下旬から体調の波が激しいので、今回はさすがに精神的にもちょっと参りまして、闘病記を探しました。そして、私とは全く違うのですが、良い本を見つけて早速購入し、読んでみました。

腰痛放浪記 椅子がこわい (新潮文庫) Book 腰痛放浪記 椅子がこわい (新潮文庫)

著者:夏樹 静子
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  夏樹静子さんと言えば、ミステリー・サスペンスが主の有名な作家さんですよね。私は実は読んだことがなく、たくさんの著作の中から今回読んだこの闘病記が、始めての本となりました。夏樹さんは3年ほど大変辛い腰痛を患われたそうです。そのことが詳しく記してありました。しかもその腰痛の原因というのが、実は「心身症」だったということなのです。(別に小説ではないので、ネタをばらします)本当に驚くべき症状と、そのために費やされた数々の療法、どれも身体的には効き目がなく、結局は「心」ではないかと、そこまでにいき付くまでに数年かかっているわけです。それでもご本人は「心身症」ということが受け入れられなくて、入院してある治療をして、始めてその腰痛が回復へと向かうわけです。読んでいて、読者としてもショックであり、また信じられない病が世の中にはあるのだと、つくづく人間の心と体のつながりに、あらためて気づかされました。

 自分でも気づかないうちに、潜在的な部分で心の病が進行しているかもしれない、なんて誰も信じられないですよね。そういうことがありえるのです。この本はそれを教えてくれました。自分はこうしたい、と思っていても、身体は、もうダメだ、といっている。そして実は心も(が)、ダメなのです。私が膠原病であるベーチェット病を発症した時も、思い返せばそんな状態でした。私は入退院が短期間で何度かあったので、その病気を受け入れるしかないという気になりましたが、それでも少し体調が落ち着き始めた一年前には、私も実際に「うつ」からくる全身の疼痛、みたいな経験をしましたので、心と体のつながりは密接だな、と感じます。

 もちろん実際に今、体のどこかが痛い、辛い、と感じている方は、病院での検査などして頂きたいと思います。しかし身体的には異常が認められない場合は、もしかして「心」からの警告、知らせ、かもしれません。そういうことがない方でも、この本はご一読をお勧めします。著名な作家の方が、実際に経験された闘病記として、しかも「心」が関わっている本としてはとても参考になり、また勇気付けられ、気づかされる本だと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

恋愛小説

 いわゆる不倫の恋愛小説なのですが、素晴らしい本を読み終えました。高橋治著「風の盆恋歌」。

風の盆恋歌 Book 風の盆恋歌

著者:高橋 治
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 舞台は、あえて言うなら、富山県の八尾。おわら風の盆のお祭りが、物語の重要なカギとなっています。主人公の男性と、高校時代からの特別な存在だった女性が、30年の時を経て、八尾の風の盆で結ばれることになります。それぞれが違うパートナーと過ごしてきた日常がありながら、お互いに忘れることが出来なかった存在。30年もの間に何度となく出会いながらも、あえて踏み出そうとは思えなかった関係から、八尾でのおわらの夜を過ごしてしまってからの、二人の感情。そして、その周囲での出来事。不倫と言う愛かもしれないけれど、二人の想いは、そんな言葉では言い表せない物語となっています。

 上記に載せた単行本だと、表紙がまず、素晴らしい。私は単行本で買って良かったと、つくづく思いました。読み終わってから表紙を見ると、よく分かります。ストーリーは、私が読んだ恋愛小説の中でも、1、2を争うほど良かった。(と言っても、それほど恋愛小説は読んでいないかもしれませんが)富山八尾の「おわら風の盆」が、情緒豊かに、まるで頭にうかんでくるように、自分までそこで見ているかのごとく、表されていました。私は実は、富山県に住んで2年目ですが、去年はおわらを見ることが出来ませんでした。

 私は金沢に住んだときには、「ゼロの焦点」「利家とまつ」など、石川県を舞台にした本を読みましたので、富山に引越してきてから、富山に関する小説など、探していました。以前、義理の母が宮本輝著の「蛍川」を貸してくれて読んだくらいでした。他に何かないかとネットで検索していたら、確かこの「風の盆恋歌」を見つけたのです。それから手に入れるまで時間がかかりましたが、今回読んで本当に良かったと思っています。私は一度読んだ本を、もう一度読み返すことはめったにありませんが、この本はもう一度じっくりと読んでも良いと考えています。

 不倫という恋愛が嫌だ、許せない、という方はダメかもしれませんが、そういうことを感じさせない、大変綺麗な美しい文章です。この本を読むと、八尾のおわら風の盆を見に来たくなるかもしれないでしょう。しっとりとした素晴らしい恋愛小説でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

悩んでいる時に読む本

 私は、常時、何冊かの本を気分によって読んでいます。今は2冊。一冊は小説で、もう一冊はエッセイとでも言うのでしょうか。

 離婚したときに、本当にものすごく悩み落ち込み、どうしてよいか分からずに、カウンセリングにも通いました。そのかたわら、東京の実家に戻ってからは、かたっぱしから本を読んだものです。「愛」についてや、「人生」について、「生き方」「人との関係」など、とにかく伴侶を離婚で失った心の寂しさと、なぜこうなってしまったのか、という答えが欲しくて、様々な本を読みました。どの本を読んでも、納得できる部分があり、気付いたことがあり、しかし一方で、寂しさを埋めてくれるものではありませんでした。例えば、寂しさや落ち込みから抜け出したい一心で、宗教的な思想にはまってしまう方もいるかもしれません。私もその気持ちは良く分かります。でもその前に、出来ればいろいろな本を読んでみる事を、私はお勧めします。

 結論から言ってしまえば、離婚から立ち直るには、「時間」が過ぎるのを待つしかないのだと思います。新しい恋愛をするのも良いと思います。しかし、過去の強烈な出来事を、簡単に忘れることなど出来ませんから。時間が経つにつれて、だんだんと心が落ち着いてくるものだと私は思います。その間に、とにかく本を読んでみること。本に依存してしまうこと。そうしているうちに時間が経ちます。

 最近、とても良い本とめぐり合いました。この本は新聞の記事に紹介されていたのですが、実は、昭和48年に出版された物を、今回文庫化にあたって、改題・大幅に編集したとの事。俵萌子さんの「結婚の覚悟、離婚の決断-あなたが愛に迷うとき」という本です。

結婚の覚悟、離婚の決断-あなたが愛に迷うとき (講談社+アルファ文庫 A 104-1) Book 結婚の覚悟、離婚の決断-あなたが愛に迷うとき (講談社+アルファ文庫 A 104-1)

著者:俵 萠子
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 もう少し早く出合っていたかったと、思う本でした。でも今だからこそ、その内容が良く分かるのかもしれないなと思いながら、もうすぐ読み終わるところです。作者は、16年の結婚生活を経て、二人の子供さんを連れて離婚。昭和48年に出版されていたという事は、今回の文庫化にあたって編集されている部分があるにせよ、約35年前に書かれた本とはとても思えない、現代女性にも充分通じる、いえもしかして現代の女性の方が書いてあることが良く分かる本の内容だと、私は思いました。職業を持って子供もいる女性の結婚・離婚について、また、結婚本来の意味についてや、相手との相性、姑との関係、などなど様々な角度から触れられていて、今まで読んだ「結婚・離婚」についてのどの本よりも、的確に、明確に分かりやすく真髄を捕らえている本だと、私は感じました。もし、悩んでいる方がいたら、ご一読をお勧めします。

 結婚していると、常に、結婚の意味を考えます。私は子供がいないから、暇だからだと思う方もいるかもしれません。子供がいれば、そんなことは考える時間もなく、一生懸命に生活してゆくのがやっとだと思いますから。それでも、ふとしたときに、夫との関係を改めて考えてみたり。まあ、毎日そんなこと考えていたら、とっくの昔に私は×2になってますけど。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

マンガ「ドラえもん」を読む

 旦那の同僚の転勤が決まり、借りていたマンガのうち「ドラえもん」を急いで読みました。ドラえもんを、テレビや映画で見ることは何年か前までありました。長野に住んでいた頃、地元のコミュニティFMラジオで、公開映画を紹介する番組を担当していて、ドラえもんの映画も公開のたびに見に行っては、一人で大人なのに、涙を流して、終わってから館内が明るくなって恥ずかしかった思いを、何度もしました。テレビでもドラえもんが放送していると、何となく見てしまいます。

 さて、マンガ「ドラえもん」となると、中々読む機会も少なく、もしかして10数年ぶりとか、本当に久しぶりに読みました。一冊は長編で映画にもなっている物語。もう一冊は、スペシャル版のようになっていて、全45巻のドラえもんのマンガ本、一冊から一話を取り上げて、それを収録した上下巻のうちの下巻でした。ですから、短編が22話入っていました。これが本当に、面白い。もちろん長編も面白いのですが、普通に連載されていた、短編のドラえもんの面白さを、子供の頃には感じなかった感覚で、再認識しました。

 短編というか、雑誌に連載されていたドラえもんは、なんと約8ページから10ページなのです(表紙抜かして)。そんな短いページに、一話完結のストーリーが綴られているのです。びっくりしました。考えてみれば、小学生の子供が読むわけですから、短いページ数で、楽しかった、と思わせる物語でないといけないのですよね。(連載の都合もあったのかもしれませんが)それにしても本当に短いページで、あれだけの物語を描けるのは驚きでした。大人になって改めて、そんな部分にまずは感心してしまいました。

 さらに、やはり内容に、改めて感動してしまいました。一般的な言い方ですが、「夢」があるのですよね。だって、今、私が、若い頃や子供の頃に頭に描いていた、勝手な空想ストーリーを書いてみろ、と言われても忘れてしまって書けません。そうです。大人になると、‘忘れる’んですよね。それを、藤子・F・不二雄先生は、あれだけの膨大な数の作品を、大人になっても考え付いて、書いていたのです。それがすごい!様々なドラえもんのグッズを思いついて、さらに子供に悪影響のないストーリーを考える。子供のときに読んでも楽しいのですが、大人になって読むと、まるで子供の頃を思い出したように、ウキウキしてきます。短いページ数でも読みごたえがあって、一話一話がしっかりとしてる。だから気を抜いて読めないので、22話分の一冊を読むのに、結構じっくり読みました。楽しかった~。

 私が読んだストーリーで、中でもとても好きだったのは「メルヘンランド入場券」。22世紀のレジャー施設の入場券で、そこではみんな動物に変身して楽しく遊ぶのです。それぞれの人の印象にあった動物に、自然に変身するのです。本当に、可愛らしくて、夢があって、こんな施設があったらいいなあ、と思う素敵な物語でした。

 これからも「ドラえもん」を読んだり、テレビで見たりして育ってゆく子供達が、たくさんいますように。素晴らしいマンガです。永遠の夢マンガです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

重松清さんの本

 体調を崩す前、自分の中では時代小説ブームでした。宇江佐真理さんや山本一力さんんの本を続けて読んでいて、そろそろ一息入れようと思っていたときに、本屋で重松清さんの「ビタミンF」を見つけました。

ビタミンF Book ビタミンF

著者:重松 清
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 重松さんの作品は、ぜひ一度読んでみたいと思っていたのですが、買って数日後、寝込んでしまったので、しばらくは机の上に置いたままでした。しかし体調が良くなってくると、何か本が読みたくなってきて、できれば現代的な言葉で分かりやすい本がいいなと思い、「ビタミンF」を読み始めました。直木賞受賞作ということできっと良い本なのだとは思いつつ、どんな感じなのか、あまり期待とか予想などはせずにいたのです。短編集で7つの物語がありました。一気には読まずに、体調の良いときに、少しずつ読んでは、泣いてしまいました。

 「ビタミンF」で泣く人は、あまりいないかもしれません。でもほとんどの作品の主人公が、30代後半の男性で、テーマが「家庭」に関わることなのです。子供のことであったり、夫婦間のこと、親のことなど、自分と重ねて感じてしまうことが多かったのです。しかもストーリーとしては、「はい!完結!」というものではないのです。何となく先が見えてきた、何となく分かってきたような、何となく良いような、そんな感じで終わるのです。それがまた心に、じーんと響いてきて泣けてくる。特に、娘を持つ父親の心境などが描かれた物語などは、自分の父親と重ね合わせてしまったりして、「そうか、お父さんはそんな風に思っていたのかもしれない」とか、父親のことを考えて泣けてきたり。

 あと二冊、重松さんの本を取り寄せています。明日あたり自宅に届きそうなので、とても楽しみです。現代小説は最近、あまり読んでいなかったので、久々に素敵な作家さんの本に出合えて嬉しいです。また他の本の感想なども書いていきたいと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

時代小説にはまってます!

 ブログでも何度か書きましたが、私は時代小説が好きです。本は、その時の読みたい気分で、読みたいジャンルを選んでいるのですが、今は、時代小説な気分。

 先日読み終えた、山本一力さんの「あかね空」は、とっーても良かったです。今さら何を、と時代小説ファンの方はお思いでしょう。でも私にとっては新しい作家さんとの出会いでした。京都から江戸に来た豆腐職人の、親子二代に渡る物語なのですが、これが本当に、人物設定が丁寧。特に主人公の奥さんの様子には、本当に驚きです。今まで読んだことのあった、池波正太郎さん、山手樹一郎さん、司馬遼太郎さん、その他どの作家の女性の描き方よりも、リアルな女性像で、胸の中にズドンと落ち込んでゆくような印象とでも言うのでしょうか。人間は、その状況に応じて変わっていくものですが、それが「あかね空」に出てきた女性を通して描かれているのです。男性の主人公より、私はその奥さんの変わりように、本当の女性の話を読んでいるようでした。

 「あかね空」の作者の山本一力さんは、どうやら離婚歴がおありのようで、さらに女性関係のもつれも、どうやらご経験済みのようです。そういった経験が、作家として女性を描くのに、よりリアルに書けるのでしょうか。私は高校生の頃に、太宰治の「女性徒」という本を読み、「こんなにも女の人のことを分かっている男性がいるのだな」と驚き、感心した覚えがあります。それ以来の驚きでした。

 さて、今は宇江佐真理さんの「髪結い伊佐次捕物余話シリーズ」にはまっています。この方も、本当に素敵な風情のある時代小説をお書きです。主人公の恋人である「お文」という芸者さんが、私の憧れの女性。この本についてもまた機会がありましたら、書いてみたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

「邂逅の森」を読んで

 親友に「何か面白い本はないか」と以前たずねたとき、「邂逅の森という本が面白い」と聞いて、最初はタイトルも読めませんでしたが、今月始めに購入し、約2週間かけて読み終えました。

 文庫で500ページ以上を越す大作で、直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞している、佳作とのこと。ただ、内容が、マタギを職業とする主人公の半生を描いた作品で、最初は「マタギって何?」と言う状態から読み始めました。舞台は東北地方の主に山形県。そこでクマやカモシカの狩猟をしている人々を、マタギと言ったらしい。(正式には、マタギという職業は、単に狩猟をしているというだけでなく、きちんとした決まりごとがあって、それに沿って狩りをしている人々のことらしい。山の神様や自然についての信仰が、非常に強い)東北弁やマタギ言葉に慣れるまで時間がかかりましたが、慣れてくると頭の中はすっかり東北弁。主人公の男性の半生ですから、若い頃から年を重ねていく上での、人生の出来事が描かれていて、読めば読むほど面白くなってくる。私は個人的に、面白い本は長編が大好きで、それをゆっくり1週間以上かけて読みます。本好きの人は、読み始めると止まらなくて、一日で読んでしまう人も多いかと思いますが、私は何だかもったいなくて、まるで連続テレビ番組のように、毎日少しずつ読むのが好きです。今回の「邂逅の森」も、毎日少しずつ、しかも気分がのっている時に読みました。気分って毎日違いますよね。常に2・3冊の本を同時に読んでいて、その日の気分に応じて選んで読んでいます。

 しかし、この「邂逅の森」は後半に入れば入るほど、先が気になって毎日読み続けました。そして500ページ以上の大作を読み終えた後の気持ちは、残念で仕方ありませんでした。いつもそうです。長編の素晴らしい作品を読み終えた後は、あまりにその影響が強くて、しばらく寂しい気持ちでいっぱいになります。読み終えてもう三日たちますが、まだ頭の中に主人公の「富治」とその妻「イク」のことが、まるで知っている人でもあるかのように、遠い思い出のように残っています。本当に心を打つ、良い本に出会うと、そういう印象が残るのでしょうね。この本を紹介してくれた親友に感謝です。

 さて、昨日から新しい本に入りました。今のところ、その本だけ読もうかなあ、と思っています。「女たちのジハード」これも直木賞受賞作品ですよね。随分前の作品で、いつ読もうかと思っていたのですが、会社時代の先輩に以前、面白いと聞いていたので、いよいよ読む決心をしました。「邂逅の森」とは全く違うジャンルですが、だからこそ良いのです。頭の中をそろそろ変えないと、いつまでたっても他の本に移れない気がして。もっともっと良い本をたくさん読みたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

より以前の記事一覧