急ぐ理由はない。
昨夜、仕事が終わって帰宅途中、電車の乗り換えで駅構内を歩いていると、向こうからきた女性が私の横で突然座り込みました。急いでいたので一瞬、通り過ぎたのですが、戻って女性に声をかけました。女性は「大丈夫です。貧血で・・・」と言いながら私の顔を見ました。私が駅員さんのいる方角を見ると、すでに駅員さんは気づいていて、お互いに遠目ながら目で合図しました。「暑くないですか?コート脱ぎましょうか」と私が言うと、女性は中腰になってコートを脱ぎました。「大丈夫です。すみません」と繰り返し言うので、「もうすぐ駅員さんがきますよ。私は帰るだけですから、大丈夫」といいながら、少し話しました。
その後は、駅員さんに引き継いで私は立ち去りました。そのときに気付いたのです。私、何を焦っていたのだろう。何を急いでいたのだろう。急ぐ理由なんてないのに、と。
振り返ると、いつも急いで、焦っていました。予定があったり、目的地に向かって時間がないのならともかく、何もないのに焦って急いでいました。
昔はよく体調不良の人と出会うことがあり、声をかける機会がありました。いつのまにかそういうこともなくなり、昨日の件で気づいたのです。自分が急いで焦っているから、そういう人と出会わなかったのだろう。もしかして、気づかなかったのかもしれない。
昨日は仕事が終わって家に帰るだけだったのに、電車が着いた音が聞こえて、急いで駅構内を小走りしていました。急ぐ理由もないのに。そして貧血の女性との出会い。もしかして私が改めて気づく機会を与えられたのではないかと思いました。理由もないのに急がない、焦らない、もう少しゆったりと余裕を持とう、周囲を見渡そう、そう感じました。
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