病は気から?
時々、「病は気から」という言葉を聞きます。そう思うこともあれば、どうしてもそうは思えないことがあります。
自分がこの言葉を使うことは、ほとんどありませんし、今までに一度もないと思います。私自身がベーチェット病を発症してから、特に意識するようになりました。それは、周囲の人から言われることがあるからです。「病は気から、って言うから、前向きに考えよう」とか、そんな感じで。
「楽観的に物事を考えるように」と、大学時代の恩師からアドバイスを受け、出来るだけそうするように心がけています。自分が今まで親交があり、以前からの私や病気発症後の私を知っている方から、「病は気から」と言われることに関しては、ちょっと心に引っかかっても、そういう考えもあるよね、と思えることもあります。それと、病気のことは知っていても、あまり関係が深くない人に言われる時も、「そっか」程度に考えられます。
しかし、出来れば私のことをもう少し深く知ってほしい、分かって欲しい、と思って、コミュニケーションを取っている人に、「病は気からと言うから、気をしっかり持って」なんて言われてしまうと、とてもガックリして、「やはり分かってもらえない」なんて考えてしまう時もあります。
自分では大丈夫だと思って行動していても、体の疲れから症状が悪化して、落ち込んでしまうことがあります。それを愚痴のように相手に言ってしまって、「病は気から」と言われるパターンが多いわけです。そうするともう、自分の気持ちを言うのが面倒になって、遠のいてしまうというか・・・。
確かに、自分の病気のことを考え過ぎて、深く落ち込んで、余計に症状が悪くなっているということもあります。しかし、深く落ち込んで「うつ状態」になっても、主治医は検査したり問診して分かるので、「病気は悪化していない。うつ状態だから、少し遊んで発散して」と言われれば、「そうか、じゃあ遊んじゃえ」なんて思って遊んで発散して、良くなったこともあります。
私と関わりのある人で、病気のことを知ってくれている人全員に、「病は気から」ではない時もあるし、そういう時もある、ということを分かって欲しい、というのはきっと自分勝手ですよね。ただ話を聞いて欲しい、それだけの時もある、って。
ちょっとうまく表現できないのですが、ずっと思っていたことを書いてみました。「病は気から」で、気持ちを強く持てば治る、わけではなくて、それでも悪化してしまうこともあるんだ、と思うわけです。
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