母ちゃん、「キツネ」はないでしょ

　今、私が読んでいる本は、ちょっと不思議な内容で、「かっぱ」とか「キツネ」とか「狸」が出てきて、人間と少しかかわるのです。そこで、今日、夜御飯を母親と食べている最中に、ふと母親に、「かっぱ、って、いないよね～」と話しかけたら、「あたし、かっぱは、いると思うんだよね」と、ビックリする返事が・・・。

　「うそ～。かっぱは、いないでしょ～」なんてやり取りをしていたら、そこで母親がまた、ビックリするようなことを言い始めました。「あたしね、中学の頃に、学校の帰りに友達と遊んじゃって、帰りが遅くなって。お祖父ちゃん（母親の父です）に、『遅いじゃないか！』って怒られた時に、『帰りに友達と帰ってたんだけど、いくら歩いても、同じ場所に着いちゃうのよ。なんか、「キツネ」に騙されたみたい』って言っちゃった。」「ええ～それは嘘でしょう～」と私が答えると、「それが、お祖父ちゃん、『そうか、あの辺ならキツネがいるかもしれないな』って答えたの～」ですって。

　いやあ～それはないよ～「キツネ」に騙されて帰れなくなった、なんてさあ～、と、母親に言っても、母親が１０代の頃は、昭和３０年くらい。その頃は、まだまだそういうことが通じた時代なのよ～、とか言ってました。

　なんとなく、母親の思い出話に、気持ちが心がホワっと温かくなりましたが、その反面、「母ちゃん、言い訳に「キツネ」はないよな～」とも思ったのでした・・・。