お祖父ちゃんとお茶
私の東京の実家から、歩いて10分くらいの場所に、米屋をしている父方の祖父母の家があります。先日の日曜には珍しく、私の弟も仕事が休みで、家族4人そろっていたので、祖父母の家へ夕飯の差し入れを持って、遊びに行きました。祖父母は、お祖父ちゃんが86歳、お祖母ちゃんが87歳で今年米寿です。二人とも、体のあちらこちらが痛いと、いつも言っていますが、自分たちのことは自分たちで出来るくらいの、元気な状態ではあります。しかし、お祖父ちゃんが具合が悪いと「うつ」状態に入ってしまい、お祖母ちゃんはそれを看病しないといけないので、しっかりする。ところがお祖父ちゃんが治ってくると、お祖母ちゃんが今度は具合が悪くなってくる、と交互になんとなく体の調子が、いつも悪い感じでした。
日曜に会ったときには、お祖母ちゃんが風邪を引いていたので、コンコンと咳をしながら、一緒に夕飯を食べました。風邪でもしかしてボーっとしていたのかもしれませんが、同じ事を何度も言う、という状態。私たちは気付いていましたが、同じ事に何度も同じように答えていました。一時的なものなのか、ちょっとした老人性の物忘れなのか、分からないのですが、しっかりと豆ご飯と金目鯛の煮付け、フキとタケノコの煮物を作っていたので多分大丈夫と思いました。お祖父ちゃんが、ここ数ヶ月、椅子から転げ落ちたのをきっかけにして、腰の上の部分を打って痛めてから、ちょっと「うつ」になってたとの事だったのですが、お祖父ちゃんも元気そう。1時間ちょっと6人で夕飯を食べて、楽しい時間を過ごして祖父母の家をあとにしました。その際、お祖父ちゃんに「今度お茶を飲みに行こう」と誘いました。
さて、昨日のこと。私が美容院へ行っている間に、お祖父ちゃんから電話があったそうです。「お茶を飲みに行こうと言ってたけど、いつにするか」とのこと。私は最初から実は計画していて、今日、行くつもりでいました。しかしお祖父ちゃんが本気に考えていたとは、びっくり。まあ最初から本当に誘うつもりだったので良いのですが。お祖父ちゃんには昨日電話で「明日のお昼過ぎ、1時半に迎えに行く」と約束しました。
さあ、今日はお祖父ちゃんとお茶の日。さすがに2人でいても会話に自信がなかったので、お母さんにも一緒に来てもらうことにして、3人でなんと、ドトールでお茶しました。そのドトールは、祖父の家から歩いて10分くらい。祖父も良く知っている、私の後輩の女の子がアルバイトで勤めている所なのです。だから祖父は喜んで一緒に行ったわけです。歩くのは腰を痛めてから、リハビリのために良いそうです。ただ、「うつ」に入ってしまうとどうしても外に出るのがイヤになってしまうので、歩かなくなり余計に歩けなくなってしまうのです。そこで、ちょっとでも希望が持てるような目的をお祖父ちゃんに提案して、お茶に誘ったのです。私が祖父を迎えに行って、ドトールでお母さんと待ち合わせして3人で1時間近く、お茶しました。祖父は耳が遠くなってるとか、一時は認知症ではないか、という疑いもありましたが、どうやら私たちと一緒にいるときには、そういう事は感じられませんでした。大変、楽しそうに3人でカフェ・ラテやらロイヤル・ミルクティーを飲みながら、ミラノサンドやケーキを食べて、たくさんおしゃべりをして帰ってきました。
祖父だけでは可哀想ではないか、というわけではないのです。実は祖母は祖母で、先日も私の母親と一緒に明治座にお芝居を見に行ったり、1月には温泉に行ったりしています。それぞれ別々に行動しているのが、ちょっと残念ですが、本来は祖父母とも仲良く一緒に行動してくれると良いのですが、どうもいろいろあるようで、そういうわけにはいかないみたいです。ですので、出来る範囲で、私達も祖父母を元気づけられればいいな、と思いながら、今回のお茶ということになりました。これで少しお祖父ちゃんが元気になってくれれば、嬉しいことです。
最近のコメント