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映画「愛の流刑地」を見て

 去年末の紅白歌合戦を見るにあたって、一番聞きたかった曲は、平井堅さんの「哀歌(エレジー)」でした。以前から、映画「愛の流刑地」の主題歌であることを知っていましたし、映画の宣伝でテレビで流れるたびに耳に残り、さらにどこかの歌番組で聞いた際には、とても感動した覚えがありました。紅白の時には大変な熱唱で、鳥肌が立つ思いで、これは必ずDVDを借りて「愛の流刑地」を見ようと心に決めました。(ちなみに、私がまだ長野のコミュニティラジオ局でアナウンサーをしていた時、平井堅さんはブレイク前に衛星放送のラジオ番組を持っていて、その番組のコーナーに収録で私は出演したことがありました。収録したものを流して頂いたので、直接、平井堅さんとはお話しませんでしたが、とてもやさしげなコメントをしてくれていました。その後、「楽園」で大ブレイクしたのにはびっくりしました。)

 去年、岸谷五郎さんと高岡早紀さん出演でテレビドラマ化された際には見ていて、ちょっと色っぽいというより、エロっぽいイメージがありました。ストーリー自体は多分、究極の愛の物語なのかもしれませんが、どうしても高岡さんの怪しげな雰囲気と、岸谷さんの役の何か目的があっての不倫のような印象、その他の出演者のイメージやらいろいろな要素が重なって、私の中では今一歩なドラマでした。一方、映画の方ですが、これはドラマと比べることなく感想を書いてみます。

 映画「愛の流刑地」は、私はとても感動して、見終わって主題歌が流れ始めたときには、エンディングの映像と曲の感動で涙が流れました。主人公の元ベストセラー作家の村尾菊治と、そのファンであった一人の主婦・冬香の愛の物語なのですが、これは一般的には「不倫」と呼ばれる関係です。評判通りのものすごいベッドシーンも連続してありました。しかし、肉体関係で深まってしまった愛に、主婦の冬香という女性は深い奈落の闇に迷い込んでしまうのです。三人の可愛い子供も大切、でも菊治をとても愛してしまった。このままではどちらも選べない、どうすることも出来ない。多分、不倫という恋愛をしている多くの女性が悩んでいることだと思います。しかし現実には、不倫をやめるか、離婚してしまうかでしょう。ところが冬香は菊治に、ベッドの上で首を絞めて「殺して」と懇願するのです。何度かそういうことがあり、ある時、絶頂の際に菊治の手に力が入りすぎてしまったのでしょう。冬香は死んでしまいます。その後、菊治は自ら警察に「人を殺しました」と電話を入れます。そこから、警察の取調べ、検事の取調べ、二人の出会いからそれまでの経過など、あきらかになっていきます。

 出演の豊川悦司さんと寺島しのぶさんの演技が素晴らしい。無表情的な顔立ちの豊川さんが、幸せな時や悲しみ怒りの時の、顔と目の演技に、目が離せません。寺島さんは、ものすごい美人ではないと思うのですが、恋をして綺麗になっていく様と、本来なら普通の主婦であるという印象をかもし出しているので違和感がないのです。冬香の出身は富山という設定で、おわら踊りを経験したことがあるとのことから、その手振りがきっかけで菊治との関係が接近するのですが、その手振りも自然。その他の出演者の方、冬香の母親役で実際の母親でもある富司純子さんの演技も、見ていて泣けてきます。長谷川京子さんも検事役で出演されていますが、肉体的なイメージの役で、今までの印象を変えました。

 富山に現在、私は住んでいますが、「愛の流刑地」は去年の作品で、私が住み始めたころにはすでに公開もされていたはずですが、その評判は富山では聞いたことがありません。あまりに過激なベッドシーンのイメージだけ強いのか、私は今回DVDで見て、それは二人の愛の過程の出来事なだけで、本来のあの映画の意味は別のものです。このような素晴らしい映画の主人公である女性が、富山県出身だと言う設定だということが、大変に私は嬉しく思いました。ベッドシーンが苦手な方は見ないほうがいいとは思いますが、大丈夫なら、もし自分が今までに死ぬほど好きな人がいたことがある人なら、一度は見てもいい作品だと思いました。

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